第 72 回 関西 Debian 勉強会資料
関西 Debian 勉強会担当者 佐々木・ 倉敷・ のがた・ かわだ・ 八津尾
2013 年 5 月 26 日
第 72 回 関西 Debian 勉強会 2013 年 5 月
1 Introduction
Debian JP
関西 Debian 勉強会は Debian GNU/Linux のさまざまなトピック (新しいパッケージ、 Debian 特有の機能の仕組、
Debian 界隈で起こった出来事、などなど）について話し合う会です。
目的として次の三つを考えています。
• ML や掲示板ではなく、直接顔を合わせる事での情報交換の促進
• 定期的に集まれる場所
• 資料の作成
それでは、楽しい一時をお楽しみ下さい。
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第 72 回 関西 Debian 勉強会 2013 年 5 月
2 最近のDebian 関係のイベント
報告
Debian JP
2.1 第 71 回関西 Debian 勉強会
71 回目の関西 Debian 勉強会は 4 月 28 日 (日) に福島区民センターで行なわれました。
倉敷さんの「 クラウド初心者が AWS に Debian をのっけて翻訳サービスの試行に挑戦してみた」と佐々木さんの「 リ
リースノートを読んでみよう。」の二本でした。
参加者でクラウドを使ったことがある人は以外と少かったです。紹介されたクラウド上で動いているサービス DebianJP
Web Translation
*
1
も活用して Debian の翻訳をよくしていけるよう反応をいただけるとありがちですね。
リリースノートは読んでたつもりでしたが、人が読まれた内容を聞いていると見落しているなと思うところがあって、い
ろんなことに気づかされた内容でした。
2.2 第 100 回東京エリア Debian 勉強会
ついに 100 回となった第 100 回東京エリア Debian 勉強会は 5 月 11 日 (土) に渋谷ファーストプレイスで開催されま
した。
いつもの勉強会とは趣きを変えてアンカンファレンス形式での開催となった今回、どんな風に開催されたのかは参加レ
ポート
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か、 Twitter ハッシュタグ #tokyodebian100 を参照してみてください。
2.3 Debian Project
とうとう、ついに、ようやく、 5 月 4 日に Debian 7.0「 Wheezy」 がリリース
*
3
されました。みなさんもうインス
トール、そしてパーティはされましたか。
さっそくですが、 Wheezy のポイントリリースが来月の 15 日に予定されています。
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4
なぜか 7.0.1 ではなく 7.1 とな
るようですが、こちらもチェックしておいてください。
そして、 Wheezy がリリースされたということで、 Jessie の開発が始まっています。
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5
toolchain
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からさまざまな
ソフトウェアまで、連日 unstable のパッケージが更新されています。しばらく unstable から目が離せないでしょう。
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1
http://lurdan.dip.jp/
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2
http://henrich-on-debian.blogspot.jp/2013/05/100th-tokyo-debian-meeting-wheezy.html
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http://www.debian.org/News/2013/20130504
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http://lists.debian.org/debian-release/2013/05/msg00524.html
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http://lists.debian.org/debian-devel-announce/2013/05/msg00004.html
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http://lists.debian.org/debian-devel-announce/2013/05/msg00005.html
3
第 72 回 関西 Debian 勉強会 2013 年 5 月
3 事前課題
Debian JP
今回は以下の課題を出題しました.
1. Debian と Ubuntu の違いを挙げてみてください
2. Debian を使っていて/使い始めて/使おうとして、困った/ていることを、 1 件以上書いてください
参加者の皆さんの解答は以下の通りです:
3.1 榎真治
1. 自由なオペレーティングシステムをめざす Debian と自由を重視しつつユーザーの利便性も重視している Ubuntu
というミッションの違いがあるという理解です。
また、完全なコミュニティベースの Debian と Canonical がコミュニティの中で特別な地位をしめる Ubuntu とい
うプロジェクト体制の違いもあると思います。
そのほかにも、リリースポリシーなども違います。
2. メール環境 Windows の Becky から Sylpheed へ移行する際に、フォルダ単位でしかインポートできず、メールの
数が多いとインポートがエラーになることがあり、手こずっています。
スケジュールソフトで、サイボウズ Live と同期できるような方法がないかを探しています。
3.2 山城の国の住人 久保博
1. • 開発元の団体が違う
• リリースサイクルやサポートのライフサイクルが違う
2. • Debian wheezy のマシン二台で、マイクの音声が拾えなくて困っています。
• デスクトップ PC で grub (GRUB2) で Windows XP と Debian wheezy との dual boot にしていたので
すが、いつの間にか Windows XP が起動しなくなりました。
• GNOME3 に戸惑っています。まだ慣れません。
3.3 Takubo.Morio
1. • Debian の開発はコミュニティ。
• Ubuntu の開発は企業（ Canonical）主体。
4
3.4 スペンス
今のところ Debian は普段使っていないけど、検討したいと思って、勉強会に参加させていただきたいです。
3.5 おくの
1. デフォルトのデスクトップ環境が違う
個人的には Ubuntu の Unity は割と好きです。
2. GNOME3 にまだ慣れていないので慣れるまで大変です。
3.6 murase syuka
1. • gnome3 / unity
• stable / tested(unstable)
2. • VBox 上の debian64bit から debian32bit 環境への引越しする場合
パッケージ構成が同じなら
/etc, /home/user 以下を copy で問題なし？
• debian で使いやすい無料 dns サービスって？
DynDNS が有料化されたので
• GNU/kfreebsd は運用可能なほど安定している？
squeeze のときはインストールが成功しなかったので
• nVidia 配布ドライバの行儀の良いインストール方法
kernel の更新のたび？ ドライバの再インストールしてたので
3.7 末廣 雅利
1. Ubuntu を使ったことないのでよく分かってないのですが、
• リリースサイクルが違う
• Ubuntu の方が導入の敷居が低く、使いやすい（ イメージがある）
2. • Ruby のライブラリ
Ruby のライブラリを Debian パッケージで入れるのか、自力で入れるのかで困ったことがありました。
今は、 rbenv + Bundler で済ませてしまっています。
• USB メモリからのインストールに挫折
etch か lenny の頃、 USB メモリからインストールしようと四苦八苦したが成功せず、結局、最小の CD を焼
いてネットワークインストールしたことがあります。
3.8 Sachy
1. リリースの頻度が違う。開発している団体が違う。
2. Debian Ubuntu 共通のことですが、古いパッケージが欲しい時に手に入れられないことが多い。
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3.9 kozo2
1. 同じ package 名でも binary が違う, 必ずしも互換性があるわけではない
2. netinst.iso で有線アダプタが無いマシンで無線ネットワークの検出に失敗した
netinst.iso でうまく boot できなかった
3.10 西山和広
1. Debian はユニバーサルオペレーティングシステムだけど Ubuntu は Linux のみで対応アーキテクチャも限定され
ている。
Debian はすべての公式パッケージがセキュリティアップデートなどのサポート対象だが、 Ubuntu は universe な
どサポート対象外のパッケージが多い。
Debian はリリースが不定期だが、 Ubuntu は定期的にリリースされている。
2. zabbix が wheezy に入らなかった。
3.11 lurdan
1. • 独裁者 (と所有企業) の有無
• リリースサイクル
• 用途毎にバリエーションを作って使い捨てるか、単一の配布で多くの用途をカバーしようとするか、の方針
2. 表面化してないけど結構古いままのパッケージが最近目につくかも？
3.12 かわだてつたろう
1. • Debian の main と Ubuntu の main。
• DFSG と Ubuntu のライセンス。
• PPA の有無。
2. Debian だけではないですが、ディストリビューションとどのように付き合っていくか。
最新バージョンがパッケージに無い場合やソフトウェア個別のパッケージ管理システムと相性がよくない場合など。
3.13 川江
1. Debian はユーザーインターフェイスがシンプル。 Ubuntu はユーザーインターフェイスが凝ってる ( Unity etc.)
2. 最新のハードや、希少のハードに対応してない事、また、 Debian で走らすための「 情報」が乏しい。
3.14 kyoko.oh
(無回答)
3.15 kino
1. • Debian はコミュニティベース、 Ubuntu は Canonical 社主導
• サポートポリシー。
Debian は全パッケージサポート、 Ubuntu は multiverse や universe は Ubuntu チームとしてサポートされ
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ない。
• リリースサイクル
Debian: メジャーバージョン１世代＋ 1 年間
Ubuntu: 6 か月サイクル 9 か月間サポート＋ LTS 5 年サポート
• 個別のパッケージの設定も微妙に違う。
2. • 日本語で質問できるサイトってどこかにありますか？
• Ubuntu での情報を流用しやすくするために、どこを読み替えればよいかがわかるとうれしい。
• アップグレードできる利点と引き換えに、サポート期間が短いのが結構つらい。 2 世代サポートが欲しいです。
• アップグレード時に意図して使っていないが依存で入ってくるパッケージの conf ファイルを更新するかと聞か
れてどう対処するか迷う時があります。
アップグレード時のベストプラクティスを知りたいです。
• APT-Pinning 機能は素晴らしいのですが、理解が難しいのでハンズオンを希望します。
• 2chWiki の信頼出来る部分を debian.or.jp の見やすい所に置けないでしょうか。
• Web アプリ系だとパッケージインストールすると逆にメンテナンスが難しくなることがあるので、素人アイ
デアとして、ファイルの分割をせずアップストリーム tar の解凍そのままをパッケージに出来ないものでしょ
うか。
3.16 佐々木洋平
(無回答)
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第 72 回 関西 Debian 勉強会 2013 年 5 月
4 Debian と Ubuntu の違いを知
ろう
西田
4.1 この話の趣旨
「 Linux はとりあえず人気のある Ubuntu を使っている」という方は多いのでは無いでしょうか。
この話は Debian と Ubuntu の違いを挙げ、どちらがみなさんに適しているか考えてみていただくことを目的としてい
ます。また違いを知るのはお互い (ユーザーと開発者) の文化の違いの理解や相互の情報交換による Debian package の質
の向上にもつながるかと思います。
4.2 support される architecture
package などの違いについて考える前に、まず使おうとされている hardware が support されていないとどうしようも
ありません。
Ubuntu(Raring Ringtail) では Intel x86, AMD64(Mac に特化したものもあり),OMAP(ARM) を support してい
ます。 Debian ではこれらに加え、 ARM 複数種、 MIPS、 powerpc、 sparc、その他 (その他の architecture について
は無知であるため名称略) を support しています。
大部分の方は x86, amd64 で Debian, Ubuntu を使うかとは思うのですが念のため。
4.3 package について
みなさんが最も気になるのは (PC 用の)package がどう異なるのか、ではないでしょうか。ご存知のように Ubuntu の
package は Debian をベースとしたものです。ですが意外とその package が
• 必ずしも binary 互換性があるわけでは無いこと
• Ubuntu の package は Debian の package をベースに Ubuntu 環境で recompile したものがほとんどであること
• Debian 由来の package のソースが具体的にどのように異なっているのか、どうするとその違いが確認できるのか
• Linux kernel はどのように異なっているか
といった所までご存知で、用いている Debian package の違いをいつも確認されている方は少ないのではないでしょ
うか。
下記では上記の点に関して説明します。
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4.3.1 なぜ Ubuntu では Debian package を recompile しているのか
まず Ubuntu 自体は Ubuntu に default のツールチェーン (gcc, libc などといった build に欠かせない GNU の library
の集まりを意図しています) で完全に build できるようになっているのですが、この要である gcc に元となる Debian と同
じ version のものを用いる考えがありません。 Ubuntu では “新しい version の gcc はよりよい binary を作るはず” とい
う考えのもと出来る限り新しい gcc を使おうとしているようです。そしてその gcc はまず Debian より新しい version の
ものとなるようです。 (たとえば Ubuntu-Raring の gcc は 4.7.3、 Debian-wheezy の gcc は 4.7.2 です)
つまり Debian から source をもってきているのですが build 環境を合わせる考えはありません。そのため Ubuntu と
Debian 間で package に binary 互換性は保証されていません。こういったことから Ubuntu はすべての Debian package
を新しい version のツールチェーンで build しなおしています。
これは Ubuntu の package repository 区分で言うところの “Main” だけの話では無く “universe”(community によっ
て support されている package の分類) についても同様で、たとえば Ubuntu の “Main” に含まれる Python の version
が元となる Debian の Python より新しい場合、 “universe” に含まれる Python package も新しい version の Python
との整合性を確保するために rebuild されます。
4.3.2 Ubuntu と Debian で異なっている package の確認方法
前項のように互換性を確保し rebuild できれば、 Ubuntu でも元となる Debian と同じ version の package ができ問題
は無いのですが、まれにそうはいかないものもあるのか、それ以外の事情があるのか Ubuntu 側で package の修正を行う
必要があるものが出てきます。
こ う いっ た package は https://launchpad.net/ubuntu/raring/+localpackagediffs?field.package_
type=all で確認できます。ここでは Raring とその package の元となる Wheezy の package の間で違いのあるものが
列挙されており、それらを下記の 3 区分で filter することが可能になっています。
• 無視できない違いがあったもの (古い version を用いる、 ubuntu なりの変更を入れる必要があったもの)
• Wheezy より新しい version でなら上記のような問題は無かったもの
• Wheezy と同じ version で問題無かったもの
現在 (2013 年 5 月 26 日) では 計 17261 件のうちそれぞれ
• 154 件
• 5908 件
• 11080 件
となっています。
Ubuntu 側の “ツールチェーンにできるだけ新しいものを使う” という方針が影響しているのか “Wheezy より新しい
version でなら上記のような問題は無かったもの” が多いようです。
4.3.3 debdiff コマンドを用いた Ubuntu, Debian package の比較
debdiff コマンドを用いると 2package 間の情報の比較ができます。 debdiff コマンドは devscripts package を install
することで使えるようになります。 比較したい 2package の dsc, orig.tar.gz, debian.tar.gz, file を適当な directory に
download 後、下記のように debdiff します。
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kozo2@ubuntu:~/tmp$ sudo aptitude -y install devscripts
kozo2@ubuntu:~/tmp$ ls
aptitude_0.6.8.1-2ubuntu2.debian.tar.gz aptitude_0.6.8.1.orig.tar.xz aptitude_0.6.8.2-1.dsc
aptitude_0.6.8.1-2ubuntu2.dsc aptitude_0.6.8.2-1.debian.tar.gz aptitude_0.6.8.2.orig.tar.xz
kozo2@ubuntu:~/tmp$ debdiff aptitude_0.6.8.2-1.dsc aptitude_0.6.8.1-2ubuntu2.dsc
gpgv: Signature made Wed 07 Nov 2012 02:54:14 PM JST using RSA key ID 4D6E25A8
gpgv: Can’t check signature: public key not found
dpkg-source: warning: failed to verify signature on /home/kozo2/tmp/aptitude_0.6.8.2-1.dsc
gpgv: Signature made Tue 26 Feb 2013 05:28:12 PM JST using DSA key ID 0F932C9C
gpgv: Can’t check signature: public key not found
dpkg-source: warning: failed to verify signature on /home/kozo2/tmp/aptitude_0.6.8.1-2ubuntu2.dsc
中略
--- aptitude-0.6.8.2/src/generic/apt/pkg_changelog.cc 2012-11-05 00:24:56.000000000 +0900
+++ aptitude-0.6.8.1/src/generic/apt/pkg_changelog.cc 2012-08-04 18:33:38.000000000 +0900
@@ -20,7 +20,6 @@
#include "pkg_changelog.h"
#include "apt.h"
-#include "config_signal.h"
#include "download_queue.h"
#include <generic/util/job_queue_thread.h>
@@ -543,18 +542,12 @@
else
realver = source_version;
- // WATCH: apt/cmdline/apt-get.cc(DownloadChangelog)
- string server = aptcfg->Find("APT::Changelogs::Server",
- "http://packages.debian.org/changelogs");
- string path = cw::util::ssprintf("pool/%s/%s/%s/%s_%s",
+ string uri = cw::util::ssprintf("http://packages.debian.org/changelogs/pool/%s/%s/%s/%s_%s/changelog",
realsection.c_str(),
prefix.c_str(),
source_package.c_str(),
source_package.c_str(),
realver.c_str());
- string uri = cw::util::ssprintf("%s/%s/changelog",
- server.c_str(),
- path.c_str());
LOG_TRACE(logger,
"Adding " << uri
<< " as a URI for the changelog of " << source_package << " " << source_version);
diff -Nru aptitude-0.6.8.2/src/generic/apt/tasks.cc aptitude-0.6.8.1/src/generic/apt/tasks.cc
--- aptitude-0.6.8.2/src/generic/apt/tasks.cc 2012-11-05 00:24:56.000000000 +0900
+++ aptitude-0.6.8.1/src/generic/apt/tasks.cc 2012-08-25 21:39:57.000000000 +0900
@@ -80,7 +80,7 @@
++it)
{
pkgCache::PkgIterator pkg = (*apt_cache_file)->FindPkg(*it, arch);
- if(pkg.end() == false)
+ if(pkg.end() != false)
pkgset->insert(pkg);
}
kozo2@ubuntu:~/tmp$
4.3.4 Linux kernel の差異
kernel も package なので触れないわけにはいかないですが、私は kernel hacker ではなく語れる力はありません。申し
訳ありません。 config の違いを調べることは可能かと思います。 Ubuntu の config は下記で参照可能ですが、 Debian
の kernel config はどこで参照できるのか調べがつきませんでした。
• https://wiki.ubuntu.com/Kernel/Configs/QuantalToRaring
• http://kernel.ubuntu.com/
~
kernel-ppa/configs/
また、おそらく適用しているであろう Ubuntu, Debian 毎の patch の差異までは調べがつきませんでした。
4.4 policy などの違い
次に package の内容のような具体的なことからすこし離れ、 Ubuntu と Debian の方針の違いについてお話しします。
このあたりはご存知の方も多いかと思うのですが前節の package の新旧とも関わるので補足する意味で付記します。
4.4.1 release policy
Debian は stable の release 時期が決まっていないのに対し、 Ubuntu は定期的な新 version の release が宣言されて
おり、 support 期間も明確に決まっています。 (とはいうものの本勉強会参加者は unstable の Debian を利用しており、
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かつ自己で問題を解決する方が多いと思うので、一応書いた程度のものです)
4.4.2 community の違い、交流
Ubuntu の community にはマーク・ シャトルワース氏の Canonical 社との雇用関係にある開発者が存在しており、こ
の雇用関係が前述の定期 release の実現、また前節の package の bug 修正に効いているようです。 (ただし世界各地の
Ubuntu community に関してはこの限りではありません)
こういったユーザー指向の Ubuntu に対し Debian の community は Debian developer(DD) 達の集まりで Debian
Project Leader(DPL) は DD 達の投票によって決まり、開発者中心の community と言えます。
そのような指向の違いはあるものの package についての前節で述べたように元の package のメンテナンスをしているの
が DD であることもあり、 Canonical 社は DD を雇用していますし、 launchpad の情報共有の試みも行われているよう
なので対立関係ではなくお互いを刺激しあう良い関係なのではないかと考えます。
4.5 おわりに
Debian との違いを知ることはお互い (ユーザーと開発者) の文化の違いの理解や相互の情報交換による Debian package
の質の向上にもつながるかと思います。何か他の軋轢とその解決に対してもこの 2 者の関係を思い出すことでなにかしら
の案が得られるかもしれません。
4.6 references
• Ubuntu Weekly Recipe 第 16 回 パッ ケ ー ジ の 使 い こ な し: http://gihyo.jp/admin/serial/01/
ubuntu-recipe/0016
• https://wiki.ubuntu.com/MarkShuttleworth
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第 72 回 関西 Debian 勉強会 2013 年 5 月
5 今後の予定
Debian JP
5.1 関西 Debian 勉強会
次回、第 73 回関西 Debian 勉強会は大統一 Debian 勉強会として開催します。
その次の第 74 回関西 Debian 勉強会は 7 月 28 日 (日) に福島区民センターで行ないます。
また、さらにその次の第 75 回関西 Debian 勉強会は 8 月 3 日 (土) に京都リサーチパークで行なわれるオープンソース
カンファレンス 2013 Kansai@Kyoto に出展する予定です。これから申し込みを行ないますので出展協力お願いします。
5.2 東京エリア Debian 勉強会
第 101 回東京エリア Debian 勉強会は大統一 Debian 勉強会として開催されます。
その次の第 101 回東京エリア Debian 勉強会は 7 月に予定されています。
5.3 大統一 Debian 勉強会
いよいよ、大統一 Debian 勉強会の開催が来月となりました。日時は 6 月 29 日 (土) 10:00 ∼ 18:00、場所は東京の日
本大学駿河台キャンパスです。
タイムテーブル
*
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が公開されていますのでチェックしてみてください。
まだまだ、ライトニングトーク
*
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と GPG キーサインパーティ
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募集中です。参加される方は是非 GPG キーサイン
パーティに申し込んでください。リア充になるよい機会ですよ。
近々、懇親会募集が開始される予定です。
最新情報は公式サイト
*
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をご覧ください。
*
7
http://gum.debian.or.jp/2013/time_schedule_1
*
8
http://gum.debian.or.jp/2013/node/add/session
*
9
http://gum.debian.or.jp/2013/node/463
*
10
http://gum.debian.or.jp/
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第 72 回 関西 Debian 勉強会 2013 年 5 月
6 メモ
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関西Debian 勉強会
Debian 勉強会資料
2013 年 5 月 26 日 初版第 1 刷発行
関西 Debian 勉強会（ 編集・ 印刷・ 発行）
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